「さいたま市100人カイギvol.20」が1月18日、大宮の貸し会議室「6F」(さいたま市大宮区宮町1)で開催され最終回を迎えた。
100人カイギは、その地域で働く登壇者の話を起点に登壇者や参加者を緩やかにつなぎ、都市のあり方や価値を再発見するプロジェクトで、累計の登壇者数が100人に達したら会を解散するのがルール。1月1日現在、全国各地119の地域で行われており、今回のさいたま市版で50番目の解散となった。
さいたま市版は2019年8月24日に始まり、「ツナガル、はじまる、楽しむ」をテーマに「対面でのリアルなつながりで、さいたま市らしい魅力を発見する」ことをコンセプトに行ってきた。コロナ禍で活動を中断したが2023年12月に再開し、約5年半の活動をもって解散となった。開催全20回で延べ600人が100人の登壇を聞きに集まった。
運営を務めた創立メンバーの和田内春加さんは「子育てをきっかけに地域に目を向けるようになり始めた。100人カイギを完走することができ感無量。和気あいあいとした雰囲気で初対面でも気軽にさいたま市の魅力について話し合えるイベントに成長したことがうれしい。この場で出会った人々とつながりを深めることで、さいたま市をもっと好きになった」と話す。
同じく創立メンバーの川名悟史さんは「会を始めた当初は高校2年生だった。さいたま市とは縁が薄かったが知人から誘われて知らない土地で知らない人とつながることに興味を持ち運営に加わった。学業が忙しい時期もあったが最後までやり抜く覚悟を決めて携わり続けた。6年たった今ではさいたま市が大好きになり、人としても成長させてもらい感謝」と話す。
最終回の登壇者は、教師の傍らラジオパーソナリティーとして活動し同イベントの創立メンバーでもある中山功一朗さん、さいたま市桜区で有機農業に取り組む木曽大原さん、NPO法人「グリーンパパプロジェクト」代表理事で、労働・子育てジャーナリストとして活動する吉田大樹さん、masuo.社長で無料クレープを配布するキッチンカーの活動も行う澤田裕介さん、さいたま市職員として市の文化振興事業団さいたま国際芸術祭とアーツカウンシルさいたまを担当する小野瀬淑子さん、建築デザイナーとして世界100都市150件以上の施設に携わった後、さいたま市内のアートスぺースの研究と運営を行うぬくもりゆーじんさんの6人。
同イベント開始当初から10回以上参加してきた太田一穂さんは「知り合いが創立メンバーだったのをきっかけに参加するようになった。回を重ねるごとに知り合いが増え、普段出会えないような人たちの話を聞いて交流できるのが楽しい。このイベントのように人と人とのつながりを生む交流の場が今後も開催されるのを期待している」と話す。