
大宮の温浴施設「おふろcafe utatane(うたたね)」(さいたま市北区大成町4、TEL 048-856-9899)が現在、埼玉県産のイチゴ「あまりん」を使ったメニューを期間限定で提供している。
埼玉県産の品種である「あまりん」は、日本野菜ソムリエ協会が主催する「全国いちご選手権」で金賞を受賞した、強い甘みとほのかな酸味が特徴のイチゴ。同施設は、県内外の人に埼玉県の魅力を伝え、温浴文化を楽しんでもらうのを目的に「あまりん」を使ったメニューの開発に着手した。
きっかけは、イチゴをテーマにしたプロジェクト「埼玉いちご大学」の参加者から、「あまりんが注目されている」という情報をもらったことだった。その後、「あまりん」を生産する「上の原農園」を紹介してもらい、地道なアプローチを続け、同施設に直送で卸してもらえるようになった。
「あまりん」を使ったメニューは、ご飯物からスイーツまで計5種類。中でも、「あまりんづくしのナポリタン」(1,408円)は、同園の「埼玉県産のおいしいイチゴをたくさんの人に知ってもらいたい」という思いを聞き、同施設が開発した。
味のメインとなるケチャップソースやトッピングに「あまりん」を使う。さらに、トマトが練り込まれた麺やベーコンでバランスを整え、イチゴの風味や食感を残しつつ、食事として成り立つメニューに仕上げた。同園のアイデアだったイチゴのケチャップソースを具体化し、同園と開発担当者が「納得するまで試作を重ねた」という別添えの「あまりんタバスコ」と「あまりんジャム」をかけると、味変も楽しめる。
ほかにも、イチゴの果肉が練り込まれた「上の原さん家の濃厚バスクチーズケーキ」(1,078円)、「摘みたてのあまりんショコラパフェ」(1,408円)、「春のあまりんサワー」(968円)、「あまりん果肉の贅沢(ぜいたく)ストロベリーシェイク」(858円)」などのイチゴメニューをそろえる。
開発を担当した営業本部長の森田裕行さんは「ナポリタンはかなり挑戦的なメニューだと感じていたが、提供開始すると多くの人においしく食べてもらえたので、ほっとしている。何より、農家のアイデアをお客さまに届けられてうれしい」と話す。開発の際には材料を持参して農家を訪れ、現地で調理することもあったという。
営業部長の新谷竹朗さんは「多くの方にお風呂文化を知ってもらえるようにメニューや企画を考案している。当施設が、地域とつながる憩いの場になれれば」と話す。「今後も、訪れる人が楽しめる企画をシーズンごとに実施していきたい」とも。
カフェの営業時間は11時~23時。限定メニューの提供は4月6日まで。施設の営業時間は10時~翌9時。入館料は、平日(10時~翌2時)=大人1,400円・子ども700円、土曜・日曜・祝日(10時~翌2時)=大人1,600円、子ども800円。翌2時以降は追加で深夜料金(1,680円)がかかる。