住宅街にたたずむ古い昭和の和風家屋を利用した会席料理店「二木屋」(中央区大戸4)の離れ「浅倉家」で現在、さいたま市南区の陶芸家、比護武司さんが個展を開催している。
普段使いの陶器や花器などを展示・販売し、比護さんは期間中常駐し、見学者へ説明を行う。
二木屋は元からあった歴史ある日本家屋を利用し、1998年より会席料理店として営業している。こだわりの肉会席が有名で、ハレの日のお祝いりなどでの利用が多い。ひな人形や薪能など、季節ごとのイベントにも多くの人が来訪。建物は、日本国登録有形文化財に指定されている。
比護さんは、二木屋のオーナーの小林玖仁男さんに依頼され、同店で料理を出す際に使われる「穴あきご飯茶わん」を開発。「穴の数や位置など小林さんと1年ほどかけて試行錯誤で生み出した」という。その縁で二木屋で個展を開くことになり、今回は4回目。「二木屋の母屋で食事を済ませた方が、個展を見ていってくれることが多い」という。
比護さんは、南区のむさしのくらふとに工房を持ち、陶芸教室も開く。個展を見に来た7、8年来の生徒という女性は、「先生の作品は色使いが素晴らしい。うわぐすりの使い方などが絶妙でまねしたくてもまねできない」と感嘆する。
12時~15時30分まで。入場無料。11月15日まで。