さいたま市岩槻区で2月19日、「岩槻安穏朝市」が開かれた。主催は「岩槻は朝市から始まる。の会」。
2013年から毎月第3日曜に開催され、今月で60回を迎えた同朝市。出店ブースには岩槻ねぎなどの地場野菜や地元B級グルメ、工芸品などが並ぶ。静岡県から干物などの海産物の出店もある。
「大・野菜市」と題された今回の朝市は、トマトやジャガイモ、玉ネギの詰め放題や、産直野菜が数多く並んだ。
今では定期的に開催される「大・野菜市」は、首都圏に大雪が降った日に配送できない大量の野菜が、廃棄されるのを避けるために始まった。
朝市開始前には約200人が列をなし、毎回1000人以上もの客で賑(にぎ)わいをみせる。同会副代表の前田登さんは「陽気の良い季節になると、倍もの人が列を作る」と話す。「岩槻周辺で毎月この規模の朝市を開催しているのはここだけ」とも。
同会代表の豊島亮介さんは「築地で開かれている安穏朝市の地域に根付いた郊外型をつくりたいと思い朝市を始めた。1年を通じて開催していると天候の良い時も悪い時もある。出店者はそれでも関係なく同朝市に出店し続けるのには、売り上げではない『何か』を感じているからなのでは。毎回出店し続けることで常連の客がつき会話が生まれ、出店者同士のつながりも生じる。その人と人とのつながりこそが、60回も続いた秘訣(ひけつ)だと思う」と話す。
春日部市在住の伏見未子さんは「売り手と顔を合わせて、会話をしながら買い物できるのがいい」。同じく春日部市在住の小林美代子さんは「たまたま近くを散歩していてこの朝市を知った。来てみたらすごく盛り上がっていたので、以来よく来ている」と話す。
開催時間は9時~13時。次回は彼岸と重なるため3月26日。