さいたま市の「創業・ベンチャー支援センター埼玉」(さいたま市中央区上落合2、TEL 048-711-2222)で3月17日、同センターが提供する女性起業支援ルーム「COCOオフィス」の3周年記念セミナーが開催された。
さいたま市中央区で女性起業支援ルームCOCOオフィス3周年セミナー
公益財団法人埼玉県産業振興公社が運営する同センターは、創業に関わる事業計画や販路開拓、資金調達、IT、福祉などについてアドバイザーに相談することができる総合相談機関。
同オフィスは、同センターが運営する女性起業家に特化した会員制のワーキングスペース。支援実績のある女性アドバイザーによる相談、利用者間の交流イベントやスキルアップセミナー、ワークスペースの提供を行っている。記念セミナーには同オフィス利用者、起業に関心のある人や、行政関係者らが参加した。
セミナーでは、同オフィス アドバイザー 女性コンサルタントネットエルズ代表の油井文江さんが3年間の同オフィス利用者の分析を含めた講演を行った後、同オフィス元利用者と現役利用者が事例発表を行った。
前半は同オフィスの元利用者4人が起業のきっかけや実際に起業してからのこと、今後の目標などを発表した。登壇者らは「顧客の満足とともに社員の満足を大事にすることで会社が伸びていく」「サポートしてくれる見方をつくることが成功の秘訣(ひけつ)」「行政の援助を受けることも考えて」など、後輩に向けてアドバイスした。
女性や企業向けファイナンシャルプランナー関連業務、子どもへの金銭教育を行う「me life woman」代表の岩見真里子さんは「小規模事業者持続化補助金を得て事業を成長させることができた。20枚弱の事業計画書を用意するのが大変だったが、計画を書き出すことで実現し、ホームページも作成できた」といい、「来年度は収支の数値目標を立て実行したい」と話した。
後半は同オフィスを現在利用中で、障がい者自立支援事業などを行う「えすびぃコミュニティデザイン研究所」代表の相馬佐穂さん、女性のキャリア形成を支援する「ライフキャリア・シナジーLab」代表の小山佐知子さんが事例発表を行った。
参加者の一条かほるさんは「現実的な話を聞くことができ、参考になる。自分で納得できるやり方でやっていきたいと思い起業を考えた」と話した。