井上スパイス工業(上尾市上野)が4月7日、「春のカレー祭り」を開催し、約1,600人の来場者がスパイスを楽しんだ。
人気メニューのタンドリーチキン。この日は700食用意した(関連画像)
毎年4月第1土曜に開き今年で16回目になる同イベント。2005年に新しい工場ができたことをきっかけに、お祭り好きという同社の井上和人会長が客の声を直接聞く場の一つとして考案した。消費者を大事にする同社では消費者の意見を参考にノンアレルギーの「これでもカレールゥ」を開発・販売した実績もあるという。
オリジナルカレーのブースでは「ホットチキンカレー」「キーマカレー」「バターチキンカレー」「スパイスカレー」「タンドリーチキン」をそれぞれ500円で販売。朝から行列ができ、午前中に完売するカレーもあった。ほかにも、ポップコーン(100円)、カレーパン(200円)、ホットチャイ(100円)、自社製品のカレールゥやスパイスを販売した。ポップコーンにまぶすカレー粉はこの日のために開発したという。
同社のほか、喜多山製菓(さいたま市西区内野本郷)、ぷちとまと(上尾市大字上)、手作り工房竹生(常総市内守谷町)の3企業が出店。喜多山製菓は煎餅を販売したほか、井上スパイス工業のカレー粉を使った「カリーせん」のつかみ取りも行った。ぷちとまとは上尾市のマスコットキャラクターのアッピーの人形焼などを販売した。
手作り工房竹生代表の兼子考さんは茨城県から参加。ハーブと井上純カレーを混ぜたソーセージを販売。「井上会長とは40年前に知り合い、ソーセージに必要なスパイスを教えてくれた。こちらのイベントには1回目から参加している」と話す。
さいたま市北区から妻と参加した村田さんは「初めて来てみた。学園祭のような雰囲気で楽しい」、今年で4回目の参加という上尾市の古賀さんは「毎年にぎわっている。タイミングが合えば満開の桜の下でイベントを楽しむことができる」と話していた。
イベントでは井上会長がユーモアを交えて説明する「スパイス探検隊隊長のスパイス講座」や、小学生以下を対象に「隊長とじゃんけん大会」も行い、参加者と直接交流した。井上会長は「中小企業のメーカーはお客さまに知ってもらうために自ら情報発信する必要がある。インドのターバンを巻いているのもお客さんに知ってもらい楽しんでもらうため。今後も挑戦と進化を続けていきたい」と力を込める