全国のサツマイモの生産者や販売者が一堂に会するイベント「さつまいも博」が2月21日から、さいたまスーパーアリーナけやきひろば(さいたま市中央区新都心10)で開催される。
プレイベント「やきいもグランプリ at 柏の葉 T-SITE」」の様子
全国の焼き芋専門店18店が集う「やきいもグランプリ」や、サツマイモを専業としている生産者が集まる「さつまいもサミット」などを開催する同イベント。昨年11月に千葉県で開催したプレイベント「やきいもグランプリ at 柏の葉 T-SITE」では「さつまいも博」に出店する焼き芋店4店が出店し、食べ比べセットが即刻完売するなどの盛況を見せた。複数の企画を合わせ開催する「さつまいも博」は今回が初の試みとなる。
同イベント担当の石原健司さんは「サツマイモは、その栄養価の高さや甘みなどから『健康的なスイーツ』として人気を集めており、現在は幕末・大正初期・昭和30年代に続く『第4次焼き芋ブーム』と言われている」と話す。「これまでも焼き芋を楽しむイベントは開催されていたが、『食べておいしい・楽しい』だけで終わってしまい、その声が生産者へ届いていないという事実を知った。ただのフードイベントではない、生産者も巻き込んだイベントを企画しようと考えた」と石原さん。生産者や売り手が消費者に認知されることで、一過性のブームに終わらない「サツマイモ文化」作りを目指す。
「さつまいもサミット」では、「べにはるか」の品種開発に携わった農学博士・山川理さんをはじめとするサツマイモ有識者による評価委員会を結成。全国から100以上のエントリーがあったというサツマイモ農家から、同委員会の選考により出展する8農家の取り組みを紹介する。今年収穫したサツマイモの中から一番おいしいものを決定する「さつまいも品評会」を実施し、生芋の即売会も展開する。
「やきいもグランプリ」には、全国で活動する焼き芋専門店が出展し、焼き芋や干し芋、焼き芋を使ったスイーツなどの販売を行う。「一口焼き芋食べ比べセット」(800円)の販売のほか、来場者の投票による「やきいもNo.1」決定のイベントも企画する。
石原さんは「サツマイモ人気の恩恵が生産者まで届いていないという課題があるが、純粋に消費者の『おいしい』という声が生産者に伝わるだけでも、生産へのモチベーションが上がるのでは。イベントを通して、サツマイモのブランディング・地位向上・就農人口の増加などのきっかけにも寄与できれば」と意気込む。
開催時間は11時~18時。今月24日まで。