大宮アルディージャが「埼玉グローバル賞」を受賞し1月31日、埼玉県知事公館で行われた授賞式に参加した。
世界を意識した将来性ある活動や地域の国際化に向けた活動を行っている埼玉県にゆかりある個人や団体に贈られる同賞。2011(平成23)年から設けている。
審査は世界に目を向け果敢にチャレンジする将来性ある活動「世界への挑戦」、海外で活躍できる若い人材を育てる活動や海外諸国の未来を支えるための活動「未来への投資」、国際交流、国際理解を通じて地域と世界を結ぶ活動や、外国人住民と地域住民との共生を進める地道な活動「地域国際化」の3分野で選考する。
埼玉グローバル賞審査会の審査を経て、埼玉県知事が決定する。審査委員は、埼玉大学教授の中本進一委員長、元ギニア共和国外務省職員のオスマン・サンコン委員、埼玉県経営者協会副会長の栗田美和子委員、国際交流基金日本語国際センター所長の砂川裕一委員、県民生活部副部長の矢島謙司委員。
本年度の受賞者は、「世界への挑戦」分野が口笛奏者の柴田晶子さん、「未来への投資」分野が大宮アルディージャ、「地域国際化」分野が国際日本語普及協会の松尾恭子さん。スポーツ団として同賞を受賞するのは、大宮アルディージャが初めて。
大宮アルディージャは、2014(平成26)年10月にラオス・ビエンチャンで実施した教室を皮切りに、タイ、インドネシア、ベトナム、ブータンなど東南アジア諸国を中心とした9カ国で1年に8回ほど現地の子どもたちを対象とするサッカー教室を行っている。これまでに全68回開催、7061人の子どもたちが参加したという。
事業本部長の高須久典さんは「サッカーをやったことのない子どももボールと触れ合って、体を動かす楽しさを知り、笑顔になるので、我々もうれしい。活動を続けているうちに、パートナー企業として支援を名乗り出てくれるところもでてきた。今後とも続けていきたい」と話す。
授賞式では、大野元裕埼玉県知事からの表彰状贈呈のほか、埼玉親善大使委嘱式が行われた。受賞者は、県と世界の国々との懸け橋として、友好交流の親善に協力してくれる人に同役を委嘱し、海外での埼玉県のPRや、世界の情報を県民へ紹介する役目を依頼している。
大宮アルディージャの森正志社長は「22年間地域の人や企業に支えられながらやってきた。皆さまのためにできることとして、スポーツを通じて夢と希望を届けたい。子どもたちの笑顔と将来に貢献したいと思い続けている活動。触れ合った子どもたちの中から将来サッカー選手になる子が出てくることがあったらうれしい」と、地域への感謝と今後の活動への期待をにじませた。