大宮駅東口から徒歩3分の場所にある「パイオランドホテル」(大宮区宮町1)が9月1日、ミキハウス子育て総研の「ウエルカムベビー認定」ホテルとして新プランの提供を始めた。
1976(昭和51)年に開業した同ホテル。駅から5分圏内というアクセスの良さや、近隣の飲食店の多さなどから、ビジネスマンやさいたまスーパーアリーナでのイベント来場者の宿泊利用が多いという。
同ホテルの田代秀一社長は、1歳と4歳の娘たちを連れて家族旅行でホテルに泊まることも多い。「仕事柄、それぞれのホテルの良さやサービスを拝見し、毎回勉強になる。リゾート地にあるホテルではベビーや子ども向けのサービスも充実しているところも多いが、都市部のホテルではまだそれほどでもないと感じる」と話す。新型コロナウイルスの流行で「近場へのお出掛け」が見直される中、「鉄道博物館や大宮公園など子連れで楽しめる施設がある大宮にも家族向けの宿泊サービス需要の可能性がある」と期待を込める。「スーパーアリーナでのイベントや、結婚式に家族で参加するために遠方から大宮に来る人もいる。子連れで安心して泊まれるホテルがあれば喜ばれるはずと思い、今回、ウエルカムベビー認定のために設備を整えた」とも。
ミキハウス子育て総研が2008(平成20)年、同社の認定基準を充たす各地の宿泊施設や日帰り施設を「ウエルカムベビーのお宿」「ウエルカムベビーの施設」として認定する同事業を始めた。全100項目中70項目以上満たす必要のある認定基準に基づき、設備などハード面・接客やサービスメニューなどソフト面の整備をした宿泊施設を認定している。現在80施設以上が認定を受けているが、埼玉県では同ホテルが初となる。
今回「ウエルカムベビー認定」の部屋としてプランを提供するのは、ユニバーサルルーム1部屋、コネクティングルーム1組(2部屋)、和室1部屋の計4部屋。「乳児や小さな子どもがけが無く安全に過ごせる部屋作り、楽しく過ごせるような絵本やおもちゃなどの設備、荷物を少なくし親の負担を減らすようなパジャマやおむつなどの備品、快適に過ごせるような接客サービスを提供する」という。
認定の取得に向けてプロジェクトを進めたSDGs推進室室長の田代恵里さん、スタッフの沼田瑞希さんは共に子育てママ。現役の子育て経験を生かし、細かい点まで気を配ったという。田代さんは「お子さまたちが安全快適に過ごせるようにするのはもちろん、お母さんやお父さんにリフレッシュしてもらえるようにと配慮している。子育てグッズはどんどん進化しているので、ミキハウスの方のアドバイスやママ友などにも話を聞いて、最新情報を集めながら備品をそろえた」と振り返る。沼田さんは「新型コロナウイルスの影響で、子連れのお出掛けも気を遣うことが多いと思うが、予防に配慮しながら必要に応じて利用していただけたら」と呼び掛ける。「換気や消毒など、できる限りの対策を講じてお待ちしている」とも。
宿泊料は、コネクティングダブルルーム=7,650円(1人)~、和室=9,400円(同)~。幼児の添い寝は2人まで無料。