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大宮にシェアキッチン 酒販店物件を改装、曜日・時間でシェフ変わる仕組み

閉店していた酒店をリフォームしシェアキッチンとしてオープン あえて以前の店名を残している

閉店していた酒店をリフォームしシェアキッチンとしてオープン あえて以前の店名を残している

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 シェアキッチン「CLOCK KITCHEN(クロックキッチン)氷川参道店」(さいたま市大宮区大門町3丁目108)が12月、大宮駅東口の氷川神社参道近くにオープンした。

シェアキッチン「CLOCK KITCHEN 氷川参道店」の客席側の内観

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 曜日と時間でシェフが変わる同施設。近隣住民に親しまれていた「菊地酒店」は約10年前に店主の高齢化による後継者問題もあり閉店し、シャッターが閉まったままとなっていた。「取り壊すのも忍びない。できたら地域の賑わいのためになるようなことを、地域の人にやってもらいたい」と思っていたという菊地酒店のオーナーが、同じ大宮駅東口で、「シェアキッチン」という新しい形のビジネスが始まったと知り、縁が繋がって同酒店の店舗スペースだった箇所をシェアキッチンとして改装することになった。

 大宮エリアを拠点に店舗や事務所の内装を手掛ける塚本浩輔さんがリフォームを担当し、木材を多く使ったアンティーク調で、天井からつり下がる装飾やランプが印象的なデザインになっている。「菊地酒店」の看板文字はあえて残し、昔はにぎわう商店街だった面影をほうふつさせている。

 店内に、「飲食店」「テークアウト店」を併設し、シェアキッチン利用者は、曜日と使いたい時間帯を選んで自分の店として運営する。菓子製造ができるスペースも用意しており、飲食店営業、食料品販売業、菓子製造業の3つの許可証を必要に応じて取ることができる設備を整えている。

 同様のシステムの店舗を大宮駅東口で2店運営する「コミュニティコム」が3店舗目として運営を行う。星野邦敏社長は「新型コロナウイルスの流行がなかなか終わらず、飲食店をこれから始めようという人には厳しい状況になっている。シェアキッチンというシステムを利用することで、初期投資を抑えて試験的に事業を始めることができる」と話す。自らもテークアウトのシェアキッチン店舗でバナナジュース専門店やココア専門店を運営する星野さんは「自分が販売したいメニューを試す場としても最適だし、副業として出店してみるのもあり、このような状況だからこそ新しくチャレンジする人を支援する新しい仕組みを作っていきたい。空き店舗活用と創業支援に貢献できるビジネスになれば」と意気込む。

 クロックキッチン氷川参道店では既に営業許可を取得し、朝7時から夜23時までシェアキッチンとして営業できる。なお、現在は、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策から、夜22時までの営業と不定期営業となっている。今後も数組の出店者が決まっており順次営業を始める。引き続き出店希望者も募集している。

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