発酵ジンジャーエール醸造会社「しょうがのむし」(さいたま市見沼区大谷)が2月2日、開業2周年を迎え、市内産のナラ間伐材を使った新商品を発売した。
イギリス生まれの発酵ノンアルコール飲料「発酵ジンジャーエール」を醸造しようと周東孝一さんが2020年2月に創業した同社。2021年夏には見沼区大谷に自社醸造所を構え、本格的に製造販売を開始した。
同社の発酵ジンジャーエールは、見沼田んぼで栽培されたショウガを使用。無添加・手作りで醸造している。これまでに試作や限定品を含め10種類以上のフレーバーを醸造してきた。中には大量の唐辛子を使った「世界一辛い」ジンジャーエールや、ビーツを使用した真っ赤なジンジャーエールといった変わり種もある。
新商品の「oak rhinoceros beetle(オーク・ライノセラス・ビートル)」では、さいたま市内産のオーク(=ナラ)の間伐材をあぶり、ショウガやカボスとともに発酵させた。ウイスキーのような香りと味わいのあるフレーバーに仕上げたという。
周東さんは「以前からウイスキーのようなフレーバーの発酵ジンジャーエールを作ってみたいと考えていたところ、地元の農家から間伐材を提供してもらえ、醸造に挑戦した。種類によってはジンジャーエールに全く合わない木もあり、試行錯誤してナラがよく合うと分かった。ノンアルコールとは思えない奥行きのある味わいを楽しんでほしい」と話す。
1月28日、大宮駅東口の「まるまるひがしにほん」で行った試飲イベントでは「ショウガとオークの香りが想像以上に合っておいしい」「ショウガの効果で体が温まる。お酒を飲んだ後のようなポカポカ感がある」「雨上がりの森のような味」といった声が聞かれたという。
価格は200ミリリットル入り=550円。3500本限定。「まるまるひがしにほん」のほか、同社通販サイトなどで販売している。