鉄道博物館駅から徒歩10分の場所にある温浴施設「おふろcafe utatane」(さいたま市北区大成町4、TEL 048-856-9899)で1月16日、「唐辛子風呂」と「唐辛子スパイスサウナ」が始まった。
「真冬のお風呂屋さんでホットな唐辛子風呂を提供しよう」というコンセプトの下、唐辛子を使って企画。唐辛子を風呂に浮かべるだけでなく、珍しい唐辛子も展示している。
芝浦工業大学大宮キャンパスで行われている授業「クロスイノベーションプロジェクト」の一環で、学生が地元企業や農家の課題解決につながる事業提案を行っている。その中で、唐辛子を生産している「十色とうがらしファーム」(緑区南部領辻)が出荷しない唐辛子を廃棄していることを知り、入浴剤にも用いられる唐辛子を温浴施設で活用できないかと模索。さいたま市産業創造財団の紹介で、今回のコラボレーションにつながった。
同施設支配人の伊藤宏晃さんは「10月に話を頂き、地域の人とコラボできることと、まずは面白そうということで、今回のイベントにつながった。さいたま市内の唐辛子畑で実際に唐辛子を摘み取り、風呂に入れて大丈夫かどうかの安全性なども自ら確かめた。サウナでは、唐辛子成分が入っているスパイスと、レモン系のほのかな香りのオイルを組み合わせている。地元の唐辛子を使って、地元の学生が提案したイベントを通じて、風呂で癒やされながら、さいたま市の魅力を感じてもらえれば」と話す。
1月21日16時~16時30分には、十色とうがらしファーム代表のサカール祥子さんと学生たちのトークイベントを開催。同ファームは2021年4月から、世界42種類の唐辛子の栽培を農薬・化学肥料不使用で行っている。
サカール祥子さんは「唐辛子は世界中で3,000種類以上の品種があると言われていて、たくさんの国々で食されている野菜。色も形も辛さもさまざまで奥深い。そのような唐辛子のおもしろさを、若い人たちにも知ってもらうにはどうしたら良いか、芝浦工大の授業で学生に考えてもらい、今回のコラボレーションにつながった。十色とうがらしファームの唐辛子を、風呂で、サウナで、ドリンクでと、いろんな形で満喫してもらい、廃棄を減らすことにつなげていければ」と話す。
イベント期間中の土曜・日曜には、湯上りの体をさらにポカポカさせる唐辛子入りの炭酸ソーダドリンクも販売する。
唐辛子風呂と唐辛子スパイスサウナの提供は今月31日まで。