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さいたま市で子ども模擬選挙 街のことを考えるきっかけに

候補者への質問を考える子どもたち

候補者への質問を考える子どもたち

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 4月9日投開票の埼玉県議会議員選挙南第6区(さいたま市見沼区)に合わせ、同日、子どもの模擬選挙をさいたま市見沼区の「さいたまユースサポートネット」で行う。主催はさいたまこども選挙実行委員会。

絵本「どうぶつせんきょ」を読んで選挙はどんなものかを知る

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 子どもの「主権者教育」として、文部科学省が推奨している同取り組み。当日は、投票所となる「さいたまユースサポートネット」に選挙管理委員会から借りた本物の記入台や投票箱を設置して、実際の選挙さながらの環境に整える。対象は選挙権のない埼玉県内の小学生から17歳まで。無料で参加できる。選挙結果は公職選挙法に抵触しない方法で後日、公表する予定。

 主催者の一人、中山智子さんは「昨年6月22日に公布された『こども基本法』が今年4月1日に施行される。子どもたちの意見が尊重されるようになるこのタイミングで、こども選挙を実施することは、とても意義がある」と話す。

 「北欧の国々ではこども選挙が開催されるのが普通と知り、もっと子どもに向けた取り組みができたらと思っていた。先駆けて行われた神奈川県茅ヶ崎市のこども選挙を参考に挑戦してみようと、有志で昨年の12月から動き出した。茅ヶ崎市のこども選挙実行委員会からのサポートも受けて、時間のない中でも、小さな一歩を踏み出そうと開催にこぎ着けた」とも。

 こども選挙の準備のため、3月4日、ワークショップ「選挙ってなに?」を行い、小学1年生~高校1年生の6人が参加した。まず絵本「どうぶつせんきょ」(ほるぷ出版)を読み、選挙とはどういうものか理解を深め、次に2班に分かれて立候補予定者に質問したいことを考えた。

 さいたま市北区から参加した中学3年の中山智寛さんは「僕らが選挙に関心を持つことと、立候補者が公正に選挙をやることが大事だと思った。3年後、僕が18歳になったら投票に行きたいし、周りの人も巻き込んでいきたい」と話す。他の参加者からも「大人になってから困らないように単純に選挙をやってみたい」という声や、「選挙がとても身近になった」という声も聞かれた。

 中山さんは「この事前ワークショップで、大人の私たちもハッとするような、シンプルで素直な、子どもたちの意見をたくさん聞くことができた。まだ投票権がなくても、主権者として、自分の住んでいる街がどんな風だったらいいか、どんな風に過ごしたいか、たくさん考えるきっかけになったのでは。この模擬選挙を通して、子どもたちが選挙・政治を身近に感じられ、大人も政治は暮らしの一部だと当たり前に思えるような世の中になれば。当日は、たくさんの子どもに足を運んでいただけたら」と呼びかける。

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