七夕イベント「大宮公園七夕ナイトプラス」が7月7日・8日、埼玉県営大宮公園(大宮区高鼻町4)舟遊池(ボート池)周辺と自由広場で開催される。主催は埼玉県SDGs官民連携プラットフォーム「埼玉の豊かな水とみどりを守り育てる」分科会の「都市公園の持続可能な利活用と環境保全に関する検討部会」。
昨年秋から今年の春にかけてかいぼりが行われた同園「舟遊池(ボート池)」。池の利活用によるにぎわい創生の一環としての「貸しボートの復活」を目指し、池について理解を深めてもらおうと同イベントを企画した。池に向かってスマートフォンを向けると、ボートが浮かぶ情景を見られるAR(拡張現実)体験のほか、七夕の竹を用意し、小川町の和紙の短冊に願い事を書いて竹に飾ることができる。
市民ボランティア「大宮池守(いけもり)」を中心に進められてきた池の「かいぼり」によって、舟遊池の水質は改善し始めており、大宮池守の体験ブース(7日開催)ではこれまでの活動の様子を紹介し、池に生息する多様な生物のクイズを行う。全問正解者には先着で缶バッジのプレゼントも。
氷川神社による七夕祭事「乞巧奠(きっこうでん)」では、祭壇に地元生産者の野菜などが供えられ、18時頃から権禰宜(ごんねぎ)が祈とうを行う。水上ステージでは、笛とライアー(弦楽器)の演奏で舞を奉納。キッチンカー・飲食ブースではアルコール・ノンアルコール飲料、カレー、盆栽スイーツ、ベーグルなども提供する。
同イベントはSDGsをテーマに掲げており、7日の日没後に極力電気による照明を消し、飲食店や家庭から提供された廃油を再利用したキャンドルを灯し池の周りなどに並べる。
19時7分(七夕にちなんで午後7時7分)には、全国の水辺で行われる「水辺で乾杯2023」を舟遊池でも行う。舟遊池ほか県内3カ所(横瀬、飯能、杉戸)の水辺ともオンラインでつなぐ。ドレスコードは水辺の色で、青い色のものを身に着けてみんなで一緒に乾杯する。国土交通省が推進する「ミズベリング」プロジェクトで、かつてのにぎわいを失ってしまった日本の水辺の利活用の可能性を官民協働で創り出していく取り組みの一環。
ミズベリングを主導してきたキャリアチャレンジ総合研究所の今井房子代表理事は「七夕ナイトプラスが舟遊池のにぎわい創出のきっかけとなり、今後も続くイベントになることを願っている」と話す。
埼玉県公園スタジアム課の勅使川原将吾さんは「大宮公園で開催する七夕ナイトは今回が初めて。ステージフェスあり、短冊作りあり、水辺で乾杯あり。すてきな七夕を過ごしに来てほしい」と呼びかける。
開催時間は、7日=11時~20時30分、8日=10時~16時(キッチンカー・飲食ブースのみ)。小雨決行。中止の場合は6日13時までに県のホームページで知らせる。