さいたま西の河川にパンダのような顔をした冬鳥「ミコアイサ」が一羽飛来し、付近を散歩するバードウォッチャーの間で話題となっている。
ミコアイサは日本には冬鳥として飛来するカモの仲間。オスは白い体に黒い線が数本入っており、「巫女(みこ)の装束に似ている」ことからその名前が付いた。目の周りに黒い模様があることから「パンダガモ」とも呼ばれている。野鳥の生態に詳しい認定NPO法人「生態工房」の佐藤方博(まさひろ)事務局長は「通常は広い水面を好み、近隣だと狭山湖や彩湖など大きめの湖沼や河川でたまに見られるが、小さい河川で見られるのは珍しい。移動途中に立ち寄った可能性もあるのでは」と話す。
ミコアイサは、時折川岸の州に上がり毛繕いをするなど、川岸を歩く人を気にとめずにくつろいだ様子だった。
数日に一度付近を散歩しているという男性は「5日の散歩中に初めて見かけた。ずっと居てくれればうれしい」と、カメラを向けてシャッターを切った。双眼鏡を手に散歩をしていた別の夫婦は「1年半ほど前、散歩をしながらバードウオッチングを始めた。ここはいつも散歩しているが、ミコアイサを見たのは初めて。パンダ顔が愛らしい」と興奮気味に話していた。