県内の障がい者施設が商品力を競う「Premium Quality Cup 2015 in SAITAMA第6回焼き菓子コンテスト」が6月6日、さいたま市鐘塚公園で開かれ、川口市の障がい者施設「晴れ晴れ」が2年連続優勝を果たした。
このコンテストは、パレスホテル大宮が「プロや一般消費者の評価を得ることで製品にさらなる価値を付けてブランド化し、より多くの人に知ってもらうことで障がい者の自立を応援したい」と企画し、CSR活動の一環として毎年開催されている。6回目となる今年は、県内8団体が応募、この日は本選に進んだ5団体がプレゼンテーションで競い合った。
優勝した「ココだいず(みそ)」は、ココナツと大豆を使用したクッキーに、甘辛い川口産麦みそを半分塗って焼き上げたもの。サックリとした食感と、地元川口産のみその絶妙なバランスが審査員から高く評価された。同施設の職員・相原芳江さんは「みそが焦げてしまったり、練り込むとサクサクの食感がなくなったりするなど、何度も試作してたどり着いたのが、半分だけおみそを塗るスタイル。2連覇へのプレッシャーがあったが、優勝できてよかった」と喜びを語った。
準優勝には、夢工房翔裕園(鴻巣市)の「柚子レモンのもっちりパウンドドーナッツ」が入賞。同施設メンバーらは「来年は農園で自家栽培した果物で晴れ晴れの3冠を阻止したい」と決意を新たにした。3位は、はっぴぃ工房(さいたま市)の「ショコラーデみかん」、4位は、こすもす作業所(坂戸市)の「ざ・穀っきー」、5位は、かわせみ(日高市)の「レモンティクッキー」がそれぞれ入賞した。
優勝した「ココだいず(みそ)」には「パレスホテル大宮推奨焼き菓子」の称号が授与されたほか、7月より半年間、同ホテルが受託販売する。
パレスホテル大宮シェフパティシエの伊東正弘さんは、「年々、どの商品も確実にレベルアップしている。どこも順位をつけるのが心苦しいほどだった」と語った。また、審査員の一人、埼玉県洋菓子協会の大橋健二会長の総評では、「どれもすばらしい味。材料や製法などプロよりもずっと工夫していることに驚き、感動した」と大会を結んだ。