大宮駅西口にあるイタリア料理店「SALVATORE CUOMO & BAR(サルヴァトーレ クオモ)大宮」(さいたま市大宮区桜木町1)が5月9日、「ナポリピッツァ職人の芸術的な技」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを祝い、ナポリピザ100枚を無料で提供するイベントを開催する。
シンプルな生地に厳選された素材のトッピングのマルゲリータ(関連画像)
イタリア・ナポリ生まれのサルヴァトーレ・クオモさんが、日本でイタリア料理店を開いていた父を手伝いに来日したことをきっかけに、日本でナポリピザを広めようと2000年に東京・南青山の骨董(こっとう)通りに「Salvatore Cuomo Bros.青山」として1号店を開業。現在、ワイズテーブルコーポレーションの運営でSALVATOREブランドは全国に75店舗展開する。大宮店は2011年4月にオープンした。
「ナポリピッツァ職人協会」のアジア大使でもあるクオモさんは、日本でナポリピザの普及活動をしながら、多くの関係者と共に、イタリア・ナポリやフランス・パリで職人の芸術的な技をユネスコ無形文化遺産に登録するための活動を行ってきた。2017年12月7日に登録が正式に決定したことを受け、「登録への署名運動などに協力・応援してくださった皆さまに感謝の気持ちを伝えたい」と同イベントを企画した。
全国のサルヴァトーレ クオモ店66店舗で実施。計1万枚のピザを先着で無料提供する。
提供するピザは4種。特製トマトソースとイタリアから取り寄せるモッツアレラチーズの「マルゲリータ」、トマトソース、ニンニク、オレガノにオイルを振った「マリナーラ」、薫製モッツァレラチーズ、ルッコラ、ハム、チェリートマト「アンティ キ サポーリ」、人気メニューにサツマイモをプラスした「サツマイモとチーズとはちみつのピッツァ」。
同店では、同社が認定するピザ職人資格(ピッツァイオーロ)を取得した人のみがピザを焼くことができる。同店唯一のピッツァイオーロの利根川真澄さんは「半年ほどみっちり勉強して資格を取ることができた。今では、多い時で一日100枚のピザを焼く」と話す。「うちのピッツァは、小麦粉、水、酵母、塩のみの生地で、のせる材料も厳選しているので、腕のよいピッツァイオーロが焼いたシンプルなピッツァが一番おいしさが分かる。今回提供するピッツァはどれもシンプルなので、焼き具合と素材のおいしさを楽しんでいただけたら」と自信を見せる。
同店で使用するピザ窯は、イタリアで作った薪窯を取り寄せ設置している。「450度の高温で一気に焼けるので、水分が飛ばす、生地がもちもちしている」とも。
当日は、17時から順次焼き上がったピザを提供する。ビュッフェ形式で自由に取って食べることができる。同店店長の荒井智志(あらいさとし)さんは「ユネスコ登録への署名にご協力いただいた方、普段食べに来てくれるお客さま、この機会に初めて来てくださる方など、多くの方に来ていただけたら」と呼び掛ける。
同イベントはピザが規定の枚数に達した時点で終了。通常の営業時間は11時~23時。