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絵本と演劇からLGBTを学ぶ 大宮で親子講座、演劇体験も

劇団の練習風景の様子

劇団の練習風景の様子

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 身近な絵本を通じて親子で性の多様性を学び理解する「親子で学ぶ・自分で学ぶLGBTってなあに?絵本で学ぼう、いろいろな性、いろいろな生きかた」が12月2日、大宮西口の桜木公民館(さいたま市大宮区桜木町1)で行われる。主催はNPO法人「劇団サードクォーター」。

劇団の練習風景の様子

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 さいたま市を拠点に、子どもに演劇体験を広く提供し、芸術の振興、子どもの健全育成に寄与することを目的に活動する同劇団。「演劇で地元を豊かにするプロジェクト」と称し、「見る(演劇上演)」「体験する(ワークショップ開催)」「次世代育成のお手伝い(幼稚園・保育園公演)」「地元のつながり(地元イベントでの上演)」の4つの活動を行っている。劇団旗揚げから25周年の2016年にNPO法人化し、さいたま市にとどまらず全国に活動を広げるためさまざまなイベントなどを行っている。

 今回の企画は、2015年の8月にさいたま市民活動サポートセンター(浦和区)で行われた登録団体同士の交流イベントで、同劇団が「性的マイノリティーの人権を守る団体」と出会ったことがきっかけという。「今まであまり知る機会のなかったLGBTの方と話をし、普段の生活やさいたま市のLGBT受け入れ状況などLGBTを取り巻く状況を知ることができた」と同劇団の聡美杏さんは話す。イベントの最後に行われたプレゼン大会でLGBTの人々を知ってもらうことを分かりやすく解説したところ、8団体中1位に選ばれたという。聡美さんは「当事者ではない人が紹介するということに意義があると思った」と説明する。

 講座は2部構成で行い、1部は同劇団が「王さまと王さま」を上演した後、LGBTを題材にした絵本「くまのトーマスはおんなのこ」の読み聞かせを行い、題材の絵本を劇団員と一緒に芝居にする「演劇体験」を行う。

 2部は、埼玉大学教育機構・基盤研究センター渡辺大輔准教授とともに「くまのトーマス」を使い工作体験、ロールプレーの保護者向けのワークショップを行う。

 聡美さんは「自分にも小学2年生の息子がいる。いろいろな性やいろいろな生き方があると説明するにはどうしたらいいかと考えていた。今まで行ってきた劇団の活動と結びつけることで、価値観を押し付けるのではなく、一緒に考えて学んでいくことができるのでは。LGBT当事者に共感し寄り添える人をアライというが、劇団はいろいろな立場の人のアライとなれる」と話す。

 「劇団員と一緒に自分の目と耳と体を使っていろいろな性を学んでもらえたら」と参加を呼び掛ける。

 開催時間は、1部=10時~12時、2部=13時~15時。対象は小学生以上の子どもとその保護者。先着各回15組。申し込み方法は同劇団のホームページで確認できる。

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