社会実験の催し「おおみやストリートテラス」が大宮東口、氷川緑道西通線内・北区間で開催されている。主催はおおみやストリートテラス実行委員会。
大宮エリアの価値の向上、暮らしの質の向上のために、市が所有する都市計画道路など低未利用地を使い、沿道に経済効果・にぎわいを創出することを目的とした同社会実験。2017年に1回目が行われ、今年で3回目。昨年は3日間の開催で2,000人が訪れたという。
今年は16日間に延長、金曜・土曜は「わくわくデイ」と称し、イベントを行い飲食店の出店は多めにし、平日は「のんびりデイ」として、数店舗に椅子やテーブルスペースを設置し「くつろげる公共空間」を提供している。同実行委員会メンバーであるアーバンデザインセンター大宮のの新津瞬さんは「長期化することで、日常生活の中に溶け込み、ライフスタイルの向上へとつながれば」と期待する。
昨年まではアーバンデザインセンター大宮が主催していたものを「実行委員会形式」に移行し、地域の人や沿道の店舗の人が運営に参加している。「最終的に地域の人たち自身で無理なく運営できるようにしていきたい」と新津さんは意気込む。
沿道の店舗とは、「沿道経営体」をコンセプトに、出店、トイレ・洗い場の提供、統一したA看板を置くなどの連携をしている。新津さんは「沿道全体でおおみやストリートテラスの雰囲気を出せているのではないか」と話す。今年の新たな試みとして地域の企業に協賛を募り、8社が協力している。
出店はさいたま市内を中心に23店舗が協力、焼き肉「喰心」、中華そば「麺屋一禾」、丁半居酒屋「盆常」、ベーグル店「Bagel Lapin(ベーグルラパン)」、ダイニングバー「MS DAIMYOU」などが日替わりで軽食やドリンクを提供する。「わくわくデイ」には、芝浦工業大学環境システム学科都市計画研究室による「子どもも大人もゲームカフェ」、埼玉福祉・保育専門学校の学生による「まちの子ども広場」も行う。
ドライフラワーになる生花やドライフラワーのリースを販売した見沼区のお花の教室「TAMOTAMO&FLOWERS」の袴田裕美さんは「近所の人がお花を買っていたり、ベビーカーや子どもと歩いて母親が寄ってくれたりと、地域の人がちょっとした普段の買い物をしてくれた」とほほ笑む。
新津さんは「大宮駅東口外でくつろげる場所が少ないので、店で買ったものを食べながらおしゃべりできるような公共空間を作りたいというのがそもそもの発端。ふらっと立ち寄るだけでもいいし、ゆっくりしてもらってもいい、いつもの生活の一部になってもらえたら」と話す。
開催時間は11時~20時。