「第4回 新商品・新サービス合同記者発表会」が10月10日、パレスホテル大宮(さいたま市大宮区桜木町1)で開催された。主催は埼玉県中小企業団体中央会(TEL 048-641-1315)
左「深谷ネギ」 右「深谷リーキ」=大宮で中小企業の情報発信イベント
埼玉県中小企業団体中央会が中小企業組合の販売力、情報発信力を高めるために年1回行う同発表会。今年は「協同組合埼玉県畳協会」「六次産業協同組合」が新商品の記者発表を行った。
「協同組合埼玉県畳協会」は県内の畳組合初となる「衝撃緩和畳床」(JISA5917)を使用した介護保険適用商品「彩(いろどり)たたみ」を発表した。県内で介護保険が適用される畳を張っている家庭は少なく、その原因を「衝撃緩和畳床の認知度が低いこと」と考え、2018(平成30)年6月に開発を始めた。
「彩たたみ」はコルゲート板と呼ばれる衝撃緩和剤を畳床に使い、一般的な畳より衝撃吸収性が高まり、重量も約半分となるという。軽量で運びやすいため、ベッドの脇に置き転落時の衝撃を緩和させるという使い方も推奨している。イグサ、和紙、ナイロンなどの材質、約50種類の色、約10種類のデザインから客の好みによってオーダーメイドで製作される。広報の谷部高史さんは「高齢者が日常生活で転倒、ベッドから転落する事故が多く発生している。『彩たたみ』を使ってリスクを少しでも軽くできればと考えている。重さも軽いので年齢性別問わず使いやすい畳になっている」と話す。価格は1畳=3万円~。
「六次産業協同組合」からは地中海原産の西洋ネギ「深谷リーキ」が紹介された。同組合は農業従事者、漬物販売業者、小売業者から構成されており、「これからの深谷の農業を発展させる」をテーマに六次産業化を目指す。新たなプロジェクトとして西洋ネギ「リーキ」に着目。「深谷リーキ」は通常の「深谷ネギ」に比べて大きさや重さが3倍近くあり、「深谷ネギ」に代わる新しい特産品として今年4月から栽培を始めた。生産者が持つネギ農家としての栽培ノウハウと、豊かな土壌を持つ深谷の環境により栽培が可能となった。
発表会では「パレスホテル大宮」総料理長、毛塚智之さんと同組合が考案した5種の料理が振る舞われた。スープ、おでん仕立て、アイスクリーム、クランチチョコがあり、中でもソーキそばと名前を掛け、リーキを角煮に見立てた「THE・リーキそば深谷」は「ホテルでも出せるぐらいにおいしい」と毛塚さん。「煮込むと通常のネギよりもやわらかく、甘くなる。だしも良く、スープにしてもおいしい」とも。広報の宮下寛史さんは「直売所を通じて一般消費者の方や料理人の方に買っていただき、メイン料理として使っていただきたい。来春にはこの冬に収穫した深谷リーキを漬物にして販売する。一本漬けをしてみたい」と話す。