大宮の魅力を探るワークショップ「『大宮のときを想(おも)う』ワークショップ」が10月4日、大宮ソニックシティ(大宮区桜木町1)で開催された。主催は日本たばこ産業、後援はさいたま市東口まちづくり事務所、アーバンデザインセンター大宮。
大宮の魅力をテーマにさまざまな立場の参加者が議論し、地域課題の発見や解決の糸口とすることを目的とした企画。産官学民が集う場を目指し企画を重ね、大宮で事業を営む人や商店街で活動する人、埼玉大学の学生など18人が参加した。
ワークショップはプロのファシリテーターで「そもそも」の赤松範麿さんが進行。赤松さんは、商品や事業の「そもそも」の存在意義を引き出す「そもそも発想」を発信しており、企業やブランドなどの事業戦略作りへの支援を行っている。
当日は、発想練習から始め、大宮の魅力的なポイントをグループごとに探求。各グループが1、2案の企画をまとめて発表した。古いもの・新しいもの、自然・都会などの相反する事柄が共存している点に着目した「OOMIYA ウラオモテMAP」や、大宮のさまざまな情報ページにアクセスできるQRコードを長さ約2キロの氷川参道の各所に設置する「歩いて感じる大宮ウォークラリー」などのアイデアが上がった。
埼玉大学経済学部2年生の古賀豊治さんは「大学では行政学を専攻しており、ゼミの活動の一環で政策提言などを行っている。大宮について深く理解するきっかけにしたいと参加を決めた」と話す。同じく埼玉大学の江頭秀明さんは「さまざまな視点からの意見を聞けて勉強になった。小さなコメントにも意識を向け傾聴する姿勢を今後のゼミ活動でも生かしていきたい」と振り返った。
赤松さんは「大宮は相反するものが共存しているという意見が出たが、一般的にはどちらかに偏ろうとし、もう一方を除こうとする動きが見られる。大宮はどちらも常に共存しており、それをよしとする大宮という地や大宮の人々の懐深さを感じた。参加者の皆さんもそれらを理解し、より良い大宮を作ろうと前向きなので、今後も今回のつながりを生かしていってほしい」と話す。
ワークショップの後半では、日本たばこ産業北関東支社長三樹早太さんが「今日生まれたアイデアが一つでも実現して大宮の人々が『いいな』と思えば素晴らしい経験にできる思う。実現に向け、一緒に一歩前に進んで」と大宮での取り組みにエールを送った。