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さいたま市の農産物直売所がリニューアル 「毎日来たくなる店」を目指して

G.F.Hの店内

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 さいたま・宮原の農産物直売所「G.F.H グッドファームハウス 宮原店」が(さいたま市北区宮原町1)がリニューアルオープンして1カ月がたった。

ワインは常時およそ100種類が並ぶ 

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 酒類のディスカウント販売を中心に1994(平成6)年、「グッド038店」として営業を開始した同店。周囲に競合店が増えた2003(平成15)年ごろからは、県内の農家による農産物の直売を取り入れるなど工夫を重ねながら営業を続けてきた。

 サカガミのマーチャンダイザー・日野昭男さんは「2020年4月、コロナ禍で初の緊急事態宣言が発出された際には米や小麦粉の品薄が叫ばれる一方で、農家が直接農産物を持ち込む当店では、食材の供給も比較的安定していた。特にお子さんを持つ母親が、『この店なら国産小麦粉が手に入る』という評判をSNSなどで流してくれたことで、売り上げの伸びとともに客層にも変化が生まれ、リニューアルのきっかけになった」と説明する。

 リニューアルでは、県内およそ50の農家から農産物を集める直売スペースをより見やすいレイアウトに変更するとともに、アルコール類の販売スペースを拡充した。石川宣宏店長は「グループ企業が生産地や蔵元から直接仕入れるワインや日本酒などを数多く並べている。ワインは添加物が極力少ないものを選んでいるのも特徴の一つ。一般的な流通網ではなかなか出合えない銘柄や地場の蔵元との出合いを楽しんでもらえたら」と話す。

 併せて、開業当時からあるベーカリーコーナーも拡張し、総菜パンの販売を開始した。パンの製造を担当する大村聡子さんは「パンには冷凍生地などを使わず、北海道産の小麦粉、鹿児島・財宝温泉のミネラルウォーター、ホシノ天然酵母を使用し、毎朝店内の調理場で仕込んでいる。作っている私たち自身も『食べたい』と思えるパンを焼き上げることを大切にして、心を込めてお客さまに届けている」とほほ笑む。店外には、購入品をその場で食べることもできるテーブルと椅子が並ぶ休憩スペースも設けた。

 石川店長は、「リニューアル後、より大切にしているのは、お客さまが日々の食卓の準備のために『毎日来たくなる』『安心できる食材が手に入る』店であること。顔が見える県内農家の農産物を土台に据えつつ季節や生産量といった事情で足りない商品は県外の農家からの仕入れや取引業者からの買い付けを組み合わせて品ぞろえを充実させている」と胸を張る。日野さんは「現在、米・焼酎・ナッツ・ドライフルーツの量り売りを実施しているが、今後はより幅広い商品に量り売りを取り入れて、『欲しいものを必要な分だけ購入したい』というお客さまの要望に応えていけたら」と意気込む。「コロナ禍が落ち着いたら、県内農家によるマルシェや日本酒蔵元によるセミナーなども企画していきたい」とも。

 営業時間は10時30分~20時。

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