会津地域の食材を紹介する「まんてん会津フェア」が7月30日から、さいたま市内の飲食店で行われる。
さいたま市と連携協定を結んでいる会津若松市が2021年夏より行っている同フェア。会津若松市商工課地場産業振興グループの坂内恵さんは「さいたま市の皆さんには会津地域の食材を使った料理を市内の飲食店で楽しんでもらう機会として、飲食店の方には会津地域の生産者・加工業者の方とつながる機会となればと企画した」と話す。今回が第4弾となる。
フェアに先立ち7月11日、大宮のシェアキッチン「CLOCK KITCHEN in Seagull」(さいたま市大宮区宮町1)で食材試食会が行われた。参加を検討する飲食店の運営者やスタッフが集まり、会津若松市から来たシェフから素材や調理法についての説明を聞きながら試食した。
この日使われた素材は、旬の野菜の「会津トマト」と、一年を通じて安定供給可能な「下郷マス」「会津桜肉(馬肉)」「猪苗代湖川海老(えび)」。温浴施設「ラビスパ裏磐梯」(福島県北塩原村)で総料理長を務める榎本季一シェフがオリジナルレシピを考えたという。埼玉県出身の榎本さんは会津に移住し地元の素材に魅了されたという。「生、焼く、フライ、低温調理などいろいろな調理法で生かしてそれぞれの素材の良さを自分の故郷である埼玉県の皆さんに伝えるためのレシピをあれこれ考えた」と話す。
「下郷マスのコンフィ、地酒のジュレ 山塩ラタトゥイユ添え」では、「会津の地酒を使ったジュレ」を朝締めのマスに添えた。榎本さんは「だしのジュレ、だしと日本酒を合わせたジュレ、日本酒のみのジュレと3種試したが日本酒のみのものがマスのおいしさを一番引き立てた」と話す。「手間もそこまでかからない。レシピもお伝えできるので、メニューに取り入れてほしい」とも。
5月に行った試食会に参加した飲食店は全店フェアに参加したという。坂内さんは「実際に会津地域とさいたま市をつなげることができ良かった。今回も参加に前向きな店の方がいたので、フェアの際にはさいたま市の皆さんにも会津地域の食材を楽しんでもらえると思う」と期待する。
参加店は「まるまるひがしにほん」のホームページで確認できる。8月30日まで。