大学生3人による「給食カフェ1年6組」が3月12日、「CLOCK KITCHEN（クロックキッチン）氷川参道店」（さいたま市大宮区大門町3）にオープンした。

揚げパンセットは、4種類（シュガー・ココア・きな粉・抹茶）のフレーバーから3種を選ぶ

　さいたま市浦和区出身の大学2年生ありささん、くるみさん、あやのさんが子育て支援と食事を楽しめる場所の提供を目的に営業する同店。3人は同じ小中学校に通い、中学のとき「1年6組」で同じクラスになったのが店名の由来だという。代表のありささんは「子どもが好きで老後に子どもも来られるカフェをやりたいと思っていたが、保育園のアルバイトや子ども食堂でのボランティアを通じて、子どもの孤食や貧困などの問題に触れ、今すぐやらなければと思った」と話す。

　提供メニューは「栄養バランスが良いものを」と考え「給食」を選んだ。メニュー作りや宣伝方法も3人で意見を出し合い準備を進めた。くるみさんは「さいたま市が公表している給食レシピを参考に試食を重ねた。オープンして子どもから大人までおいしいと言ってもらっている。『幼稚園の給食をあまり食べない子がパクパク食べてくれた』と言われたのが本当にうれしい」と話す。

　入り口には黒板やランドセルを置き、店内にも人気給食ランキングや授業時間割などを掲示して待ち時間も楽しんでもらえるよう工夫する。メニューは「揚げパンセット」「ソフト麺セット」（以上500円）で、小学生以下の子どもには150円で提供。ドリンク（牛乳・コーヒー牛乳・リンゴジュース）は各100円、子ども用は各50円。低価格で提供を続けるため、4月17日までクラウドファンディングで支援を呼びかけている。

　あやのさんは「現在は予約制を取り入れてゆっくり過ごしてもらえるよう努めているが、今後は通りすがりでも利用できるようにしていきたい。何を見て来店してくれたか、子育て支援が実現できているか、お客さまとコミュニケーションを取っていきたいので、子どもからシニアの方まで気軽に足を運んでほしい」と呼びかける。

　営業は日曜の10時30分～14時。要予約。