暮らす・働く

大宮区役所隣の稲荷社で伝統の「初午祭」

神楽奉納の様子

神楽奉納の様子

  • 0

  •  

 大宮区役所(旧大宮市役所)脇の稲荷(いなり)として市民に親しまれている「倉屋敷稲荷神社」で3月12日、春の訪れを告げる「初午(はつうま)祭」が催され、地域の氏子を中心に多くの人でにぎわった。

倉屋敷稲荷神社の「初午(はつうま)祭」の様子

[広告]

 初午は、2月最初の午(うま)の日に行われる「お稲荷(いなり)さんの誕生日」。もともと旧暦の初午は現在の2月初旬から3月上旬にあたるため、同社では参拝しやすい比較的暖かな気候になる3月の月次初午の日に催行している。

 同祭では、キツネの面などを着けた踊り手がおはやしに乗って神楽を奉納し、辺りは軽快な神楽ばやしの音に包まれた。境内では甘酒が振る舞われ、来場者からは笑顔がこぼれた。

 稲荷社に特徴的な赤い鳥居が多く立ち並ぶ同神社だが、目の前を通る道路が拡張されるため、2年前にその大半が削られ、シンボルであった桜も道路予定地にはみ出す部分が切られた。過去にさかのぼると、1965(昭和40)年には隣接する旧市役所が市庁舎を新築する際に、本殿と拝殿を移築している。祭りに参加していた氏子の男性は「まちは変化するもので、それによって神社が敷地を削られたり移動したりするのは仕方ない。それでも地域の人に愛されており、今後も地域で大切にしていきたい」と話していた。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース