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さいたま・見沼田んぼで児童が米作り体験-田んぼの生きもの観察も

生きもの観察をする児童

生きもの観察をする児童

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 青々とした稲の育つ「見沼田んぼ」(さいたま市見沼区加田屋2)で7月11日、小学生児童150人が泥んこになりながら生きものの観察と草取りを行った。

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 同企画は、教育委員会健康教育課が主催する「ふれあい・夢ファーム」事業として、地域の農業者や見沼田んぼで田んぼ作りや保全活動を行うNPO法人「見沼ファーム21」などが協力して昨年から実施している。今年は、緑区の尾間木小学校5年生児童が総合学習の時間に取り組んでいる。田んぼを訪れるのは5月の田植えに続き2回目。

 5月に児童らが田植えをした田んぼでは稲が高さ30~40センチの太い株に成長。バスで現地を訪れた児童は一面が青々とした風景に変化したことに驚きの声を上げていた。注意事項の説明の後、一人一人が網とコップを手に田んぼへと繰り出した。

児童らは、自分たちが植えた稲を倒さないように気をつけながら、水中や稲にとまっていた生きものを次々に捕獲。捕まえた生きものは同NPOメンバーが種類を同定し、観察用の水槽に種類ごとに分けて入れていった。次々と集まってくる生きものに、児童らは興味深そうに水槽をのぞき込んでいた。

 この日の観察では、飛んでいたものも含めると30種類以上の生きものが確認された。地域で農業を営む中野栄寿さんは「多くの農業体験は、稲刈りと田植えという『おいしいとこ取り』であることが多い。今回のような企画は、稲が育つ過程にも関わる機会としてとても貴重。田んぼが、米を作るだけでなく、いろいろな生きもののすみかになっていることを体験を通して学び、農業をより深く理解してもらえたら」と期待を寄せる。

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