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伊奈学園生が全国高校総合文化祭で奨励賞 美術・工芸部門で県内唯一


奨励賞作品を前に賞状を手にする原沢さん

 伊奈学園総合高校3年の原沢陽向(ひなた)さんが今年の夏、秋田県で開催された「第50回全国高等学校総合文化祭」美術・工芸部門で奨励賞を受賞した。原沢さんは、同部門で埼玉県内唯一の奨励賞受賞者となった。

うわぐすりの説明を付けた原沢君の奨励賞受賞作品

 「文化部のインターハイ」ともいわれる全国高校総合文化祭は、国内最大規模の高校生による文化の祭典で、文化系分野で活動する高校生の憧れの祭典でもある。演劇や吹奏楽、美術・工芸、書道など19の規定部門で各都道府県から選抜された高校生約2万人が参加。各部門で特に優れた作品に「奨励賞」が授与される。今年の美術・工芸分野には約400点が出品され、20作品が奨励賞に選ばれたが、原沢さんは埼玉県内で唯一の受賞者に。同高は昨年も美術・工芸部門で、県内で1人だけ奨励賞を受賞しており、2年連続の快挙となった。

 原沢さんの作品名は「Make!」。皿や茶わんなど器をメインにした陶芸の作品群。原沢さんは、粘土選びから土練り、成形、絵付け、焼きまでを1人でこなすが、作品の表面を特徴づける施釉(せゆう)で使ううわぐすりも独自に調合する。「器と同時にそれぞれうわぐすりの特徴を、陶器を使って表現した点が審査員の評価につながったのでは」と原沢さんは話す。

伊奈学園総合高校

 語学系で学ぶ原沢さんは「高校入学時には軽音楽部に入ろうと思っていたが、部がなかった。もともとものづくりが好きだったので、陶芸が面白そうだなと思って」と工芸部に入り、初めてろくろを回した。陶芸作業を一通り習得したが、「うわぐすりの魅力と不思議さに引かれ、自分で作ってみよう」と試行錯誤を重ねたという。

作品「愛猫」を前にする武藤さん

 昨年11月に行われた埼玉県高校美術展に出品。「立体部門」で県代表に選ばれた5作品の一点に入った。同展の「平面部門」でも、同校3年で美術部の武藤美桜さんの油絵「愛猫」が県代表9作品のうちの一点に選ばれ、秋田大会に出展された。武藤さんの作品は奨励賞を逃したが、「祖母の家の猫を題材にした。先生から描きたいものをデフォルメしてみたらとアドバイスを受け、3カ月ほどかけて猫の目を描いた。全国大会に出展でき、祖母が喜んでくれたのがうれしかった」と話す。

 「将来は宮大工になりたい」という原沢さんは、建築系の大学進学を希望、武藤さんは美術系の大学に進学を考えており、「デザイナーの仕事をしてみたい」と夢を語る。

県高校美術展に向け制作に励む生徒(中央が指導する中山教諭)

 同校では11月の埼玉県高校美術展に向け、美術部、工芸部の生徒による制作が佳境に入っている。指導する芸術系美術の中山陽香教諭は「生徒の作品が全国でも評価され、後輩にもいい刺激になっている」と2年連続の奨励賞受賞を喜ぶ。