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さいたまのパン店「ぱんやくろり」3周年 パン好き高じて現場監督から転身

「ぱんやくろり」土井義隆さん、香織さん夫婦

「ぱんやくろり」土井義隆さん、香織さん夫婦

 国産小麦を使ったパン店「ぱんやくろり」(さいたま市北区宮原3)が6月9日で3周年を迎えた。

「ぱんやくろり」カウンターに毎日並ぶ40種類ほどのパン

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 店主は土井義隆さん。「黙々と作業する仕事が性に合っている」と話す土井さんは、大学では建築を学び、卒業後は建築現場で4年間現場監督をしていた。「段々と現場の職人がうらやましくなってきた。でも分業ではなく、0から100まで自分の手で作りたい。ふと、『パンが好きだから、パン屋がいい』と思いついて転職した」と照れくさそうに話す。

 「現場監督になってから、自分でも理由は分からないがパン屋専門誌を購読していた」という。しかし、パン作りは全くの未経験。ベーカリーチェーン店「アンデルセン」にアルバイトとして入社し、徐々にステップアップして正社員に。妻の香織さんは当時の店の後輩だったという。独立にかじを切ったのはコロナ禍。「人の集まるところに人が来なくなった一方で、地域の小さなパン屋は元気だった。動くなら今だと思った」と振り返る。先に独立した先輩が営むパン店「馬場flat(ばばフラット)」で2年間修業し、店を構えた。

 カウンターには毎日、子どもからシニア層まで楽しめる40種類ほどのパンを並べる。生地は土井さんが作り、香織さんがカスタードクリームやあん・カレーなどを調理している。土井さんが薦めるパンは「カンパーニュ」と「デニッシュ」。特にデニッシュ生地は「修業時代にじっくり教わる機会がなかった。ほぼ独学で完成したので思い入れがある」と話す。フィリングは季節によって変えており、常連客にも人気があるという。「でも、一番試行錯誤したのは食パン。毎日食べるパンだから食感にこだわり、もちもちしっとり食感に焼ける配合を研究した」と話は尽きない。

 香織さんは「オープンしたばかりのころはバタバタしていた。パンがうまく焼けないトラブルも度々。子どもが体調を崩して2人そろって店に出るのが難しい日もあった。『でも、何とかなる』と思えるようになったのは最近のこと」と話す。定休日に工房で土井さんが生地を仕込んでいる時は、子どもが傍らで宿題をしていることもあるという。「店の『どうぶつパン』の顔をデザインしたことが自慢のようで、『将来の夢はパン屋』と言っている」と香織さん。土井さんは「自分も子どもの頃に嗅いだ母の焼きたてのパンの匂いが今も記憶に残っているから、パンが好きだったのかも。わが子もパン屋に憧れてくれるのはうれしいが、仕事は大変…」と複雑な心境を明かす。

 営業時間は10時30分~18時30分。日曜・月曜・祝日定休。

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