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さいたま市西区内に農家レストラン「菜七色」-元市職員が開く

自家製野菜をたっぷり使った「野菜ゴロゴロカレー」

自家製野菜をたっぷり使った「野菜ゴロゴロカレー」

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 さいたま市西区内に自家製の無農薬野菜などをふんだんに使う農家レストラン「菜七色(なないろ)」(西区飯田新田、TEL 090-3310-7716)がオープンして2カ月がたった。

農家レストラン「菜七色」の店内

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 店主の榎本健司さんはもともと、さいたま市で農業関係の職に就いていた。実家は有機栽培のトマトを中心に葉物野菜や米などを生産する農家で、榎本さんの両親が切り盛りしていた。しかし昨年4月、父親が急に体調を崩し、検査の結果、末期のがんであることが判明した。「それまでは一言も口にしたことがなかった父に、亡くなる直前「農家を継いでくれ」と初めて言われ決心した」と健司さん。もともと高校、大学と農業関係を勉強し、さいたま市にも農業の技術職で入庁。農業関連の部署に在籍してきたが、「実家の農家を継ぐことは全然考えていなかった」。父親は9月に他界した。「環境が劇的に変わったことで、かえって決心がついた」――昨年4月からは、仕事の合間に母親と分担してトマトなどの栽培を始めた。

 レストランは母親のアイデアだった。「素人がレストランを始めるのは無謀では」と、初めは反対していた健司さんだったが、自身も農業+加工で六次産業化することに活路を見いだしたいと考えていたことや、前向きにいろいろとチャレンジしようとの考えから、最終的には賛成した。

 店では、母親と近所の主婦が日替わりシェフを務めている。作り手によってメニューが変わるため、毎日通ってもさまざまな料理を楽しむことができるのが特徴。

料理は基本的に自家製の無農薬野菜をたっぷり使ったメニューが多い。人気メニューは、「野菜ゴロゴロカレー」「鶏肉と野菜の五目おこわ」「野菜のいなり巻き煮」「新じゃがと新玉ねぎの肉じゃが」「サラダうどん」「野菜揚げあんかけ」など。いずれも日替わりメニューで、価格は900円。無農薬生野菜サラダバイキングとデザートが付く。店内では野菜も販売している。

 健司さんは「行政職員だったころは考えられなかったが、今は思いついたことはどんどん試している。レストランだけでなく、自慢のトマトを使った加工食品など、いろいろなことに挑戦していきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は、ランチ=11時30分~14時、カフェ=14時~15時30分。木曜定休(6月中は水曜も)。

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