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大宮で地元産素材クラフトビール造り ビール用大麦試験栽培開始

ビール用大麦の種まきを行う、氷川ブリュワリー・社長の菊池俊秀さん

ビール用大麦の種まきを行う、氷川ブリュワリー・社長の菊池俊秀さん

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 大宮のクラフトビール醸造所「氷川ブリュワリー」(さいたま市大宮区高鼻1、TEL 048-783-5123)が、100%地元産ビールの醸造を目標に、大麦の試験栽培を開始した。

ビール用大麦を試験栽培する畑の様子

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 同醸造所は、大宮初のクラフトビール醸造所として2014年夏に「ブリューパブ 氷川の杜」を併設してオープンした。社長の菊池俊秀さんは「地元の名産品をつくりたかったのが、始めたきっかけ。現在の主原料は外部から購入しているが、ゆくゆくは100%地元産で作るのが夢」と語る。菊池さんは夢に向けて、2015年度からさいたま市の協力を得てホップの試験栽培を開始。現在まで2期にわたって栽培に成功し、本格展開を見据えている。

 ビール用大麦の生産は、これに続くもの。しかし、試験栽培への道は険しいものだった。さいたま市内では大麦の生産実績がなく、協力してくれる生産者を探すのに2年を要した。今回の試験栽培では、大麦の種の入手にさいたま市産業創造財団、栽培には見沼田んぼで福祉農園を運営する「NPO法人のらんど」の協力を得て実現の運びとなった。

 「今回の試験栽培ではまず、さいたま市内でビール用大麦が収穫できるかどうかを検証したい。今回は試験栽培のため量が少ないが、もし無事に収穫できれば、焙煎(ばいせん)して黒ビールなどの香り付けに使ってみたい」と菊池さん。「将来的に生産量を高めることができれば、ゆくゆくは100%地元産のビールを醸造したい」と意気込む。

 栽培に協力する、のらんどのサカール祥子さんは「私たちも、ビール用大麦の栽培は初めて。どうにか無事に収穫できるよう大切に育て、おいしいビールにしてほしい」と期待を込める。

 収穫予定は6月ごろの見込み。

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