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大宮に手動焙煎コーヒー店「ジョンズコーヒー」 オーダーメード焙煎も

手動焙煎用の器具を手にする店主(左から2番目)とスタッフ

手動焙煎用の器具を手にする店主(左から2番目)とスタッフ

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 大宮にコーヒー店「Jon’s coffee(ジョンズ コーヒー)」(大宮区土手町1)がオープンして1カ月がたった。

オリジナルの焼き印が入った台湾カステラ 

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 「家庭焙煎(ばいせん)インストラクター」の資格を持つ店主のじょんれもんさんが会社務めの傍ら講座を開き、自家焙煎のコーヒー豆のネット販売を始め、シェアキッチンでの週1回の出店を経て独立しオープンした。

 元々コーヒー好きだったというじょんれもんさんは2019(平成31)年3月、家庭のガスコンロを使ったコーヒー豆の焙煎を教える「家庭焙煎インストラクター」の資格を取得。じょんさんは「当時は会社員だったが、求人広告で副業として提案されていたこの資格に興味を持ち講座を体験受講したところ、焙煎直後の豆で入れたコーヒーのおいしさに魅了された」と振り返る。

 会社勤めと並行しながら月1回程度自家焙煎の講座を開き、自家焙煎のコーヒー豆のネット販売も行っていたが、通販では客の反応を直接感じにくく、今年1月からシェアキッチン「CLOCK KITCHEN(クロックキッチン)氷川参道店」(大宮区大門町)で週1度、コーヒーの販売を始めた。じょんさんは「事務職としてキャリアを積んでいたので、接客し対話することに気後れがあったが、週に1度のオープン日を狙って何度も来店してくれるお客さまが現れたり、客数が伸びたりするうちに、自然に『本業として自分の店を持ちたい』という気持ちが芽生えた」とほほ笑む。

 10月13日にオープンした同店では、手動焙煎の豆を使ったハンドドリップコーヒーを提供する。営業日前日に陶器製の専用道具で2~3種類の生豆を焙煎。じょんさんは「手動焙煎機には最大70グラムの生豆が入るが、焙煎の過程で水分が飛び、仕上がりは55グラム程度まで減る。何度も作業を繰り返し、店に必要な量を準備する」と説明する。「手動焙煎は、味の尖(とが)りが取れ、さっぱりした後味が特徴。自宅用に、お客さまの好みに合った豆といり具合で仕上げるオーダーメード焙煎の注文も増えている」とも。

 店では自社が直接輸入する「モカヘレフG1」(400円)など16種の豆から日替わりで2~3種類のコーヒーを提供するほか、自家焙煎したカカオ豆を使った「カカオニブガパオライス」(1,000円)など15食限定の日替わりランチも用意する。「台湾カステラ(バニラ)」(300円)などの焼き菓子のイートインには、自家製チョコレートを添える。じょんさんは「手動で焙煎したカカオ豆と砂糖だけでできたチョコレートは香りが濃厚。ザラっとした食感も楽しんで」と話す。

 じょんさんは「当初は開店時間が8時だったが、早朝から来てくれるお客さまも多く7時の開店に変更した。中にはシェアキッチン時代から通ってくださるお客さまもいて本当にありがたい」と話す。「クローズ後の店内で、お客さまと『カカオ研究部』の活動をするなど、地域の人々とのつながりも徐々に広がっている。17時以降はレンタルスペースとしても利用してもらえるので、カフェ以外の目的でもこの場所を皆さんに一層活用してもらえたら」とも。

 営業時間は7時~17時(土曜・日曜・祝日は10時~)。

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