食べる

東岩槻にカフェ「ピクニック」 健常者と共に働きながら障害者の自立を支援

オープンしたてのカフェ「picnic」

オープンしたてのカフェ「picnic」

 障害のある人や病気などで継続的な就労が難しい人の自立を支援するカフェ「Picnic(ピクニック)」(さいたま市岩槻区東岩槻2)が5月18日にオープンした。

吉田博之さん、美由紀さん夫婦(中央)とスタッフ

[広告]

 手作りのおむすびやサンドイッチ、総菜などをそろえる同店。運営会社社長の吉田美由紀さんは夫の博之さんと春日部市内でコーヒー専門店「KiaOra COFFEE ROASTERY&CAFE(キオラ・コーヒー・ロースタリー・アンド・カフェ)」を経営している。吉田さん夫婦は、ニュージーランドで生活し、博之さんはオーストラリアでの生活を含め計15年ほど海外で暮らした経験を持つ。2011(平成23)年に帰国し、慣れ親しんだ本場のコーヒー文化を広めたいと翌年、スペシャルティコーヒー専門店をさいたま市見沼区大和田で開店した。豆の仕入れから焙煎(ばいせん)、いれ方まで「徹底的にこだわりたい」と移転し、2018(平成30)年からは春日部市の現在の店で営業を続けている。

 コーヒー好きから支持される店に成長したが、吉田さん夫婦には気になることがあった。店のアルバイトに応募してくる人の中に、発達障害や精神疾患などで働きたくてもなかなか働けない人が多数いた。カフェで働きたいという彼らの熱意に応えて採用してみるも、飲食店のマルチタスクに対応できず、泣く泣く辞めていく現状もあった。「この子たちの将来はどうなるのだろう」と夫婦が話し合う中で、複雑な飲食店の仕事を精査し、健常者と一緒に働きながら、社会的自立を応援できる新しいカフェを開きたいという思いに至ったという。

 そうした中で知った就労継続支援B型施設を立ち上げるため、教員と看護師の経験がある美由紀さんがサービス管理責任者の資格を3年かけて取得し、博之さんが店舗物件探しに奔走。同時に新たなカフェのコンセプトを「いつでも手軽に楽しめる、ワンハンドフードの店」と決め、名前を「カフェピクニック」とした。

 気軽なワンハンドフードを実現するため、埼玉産の米と愛知産ののり、長崎産の藻塩を使ったおむすび、「安心安全にこだわった」という食パンと野菜、店内で焼き上げたローストチキンを使ったサンドイッチ、地産地消の食材を使った総菜、スイーツなど手作りの商品をラインアップ。豆や焙煎(ばいせん)にこだわったハンドドリップコーヒー、エスプレッソやカフェラテ、自家製レモネードなどのドリンクも豊富に用意した。

 同店について、吉田さん夫婦は「精神疾患がある人や引きこもり経験者、障害がある人が時間をかけながら社会的に自立していく場にしたい」と話し、「店での営業だけでなく積極的に外へ出ていく方法も取り入れたい」とキッチンカーでの営業や地域での活動にも取り組み、さらなる自立サポートを目指していくという。美由紀さんはスタッフと共に「ピクニック気分を味わいに来ていただければ」と来店を呼びかける。

 営業時間は11時~16時。土曜・日曜・祝日定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース