「第4回埼玉ニュービジネス大賞」表彰式が5月19日、ステラ・デル・アンジェロ(さいたま市中央区上落合2)で行われた。
同コンテストは今年で4回目。埼玉の地域経済の発展と起業家の育成を目的として、コンテストを通じて成長を目指す人や企業を表彰し、埼玉における起業家マインドを活発化させる取り組みとして、一般社団法人「埼玉ニュービジネス協議会」が創設した。応募対象は、埼玉県内の中小企業または県内で起業を目指す個人で、独創性や新規性に富むビジネスプランを持っている人。今回は34件の応募があり、書類審査の結果、前回まで3人としていたプレゼン登壇者を6人に増やした。
大賞を受賞したのは、「フェムト秒レーザー」による独自の表面処理技術「HNP処理」を開発した「ニッシン・パーテクチュアル」(春日部市)社長の中村稔さん。HNP処理とは、金型の表面に極めて微細なへこみを無数に形成する表面改質技術。約3分の加工時間で摩擦低減効果などを増大し、工具の寿命を平均1.5~2倍伸ばすという。
優秀賞には、機械トラブル発生時に修理履歴と技術者情報をつないでスムーズなメンテナンス計画を立てるAI「MachineID(マシン・アイディー)」を開発した「ブルーリペア」(深谷市)社長の田辺洋平さん、アイデア賞には、海外7カ国と提携し、在留外国人の採用から定着・社会参画まで一貫した「HR×TECH事業」を展開する「Growth Partners(グロウス・パートナーズ)」社長のハサン奈帆さんが、それぞれ受賞。ほか3人が特別賞を受賞した。受賞者には表彰状とトロフィーのほか、会員による支援体制と特別会員権1年分を贈呈。大野元裕埼玉県知事(代理:堀光敦史副知事)、秋友一広埼玉県産業振興公社理事長が祝辞を述べた。
大賞を受賞した中村さんは同社の2代目社長。高校卒業後、アルバイトで職を転々とし、25歳で家業に入った。友人の勧めで経営コンサルタントの大前研一さんの著書を読んで感銘を受けて以来、積極的に学んだり、社交の場に足を運んだりするようになったという。36歳の時に父親の跡を継いだが、「猪突(ちょとつ)猛進な性格で周囲が付いてこられなくなる状況を招いたこともあった」と振り返る。「昨今の石油問題の影響もあり、自動車産業の構造も大きく変わってきている。現在一緒に頑張ってくれている社員たちを大切にしながら、埼玉だけでなく、日本、世界のものづくり産業の下支えになれるよう努めていきたい」と話す。
第5回の応募期間は10月1日~11月30日。埼玉ニュービジネス協議会の特設サイトで応募を受け付ける。