「ただそこにいるだけでいい」と呼びかけて開くお話し会「ひだまり」が6月13日、穂積コミュニティ会館(さいたま市西区峰岸)で行われる。一般社団法人「にじいろの森」が主催する。
同団体は、老若男女、障害の有無にかかわらず一緒に楽しめる手話ダンス「ハートサインダンス」のレッスンやイベント出演などに取り組んでいる。重度障害の娘を持つ代表・もりかずえさんが主宰し、福祉施設などで活動の場を広げている。今回の会は、イベント準備期間に入るまでの夏の間、練習室として借りているスペースで「何となく人に会いたい人が何となく集まれる日」を設けてみようと、もりさんの長男で介護福祉士のショウマさんが企画した。
高校卒業後、福祉の道へ進んだショウマさん。「子どもの頃は障害のある妹が通う施設にも一緒について行っていた。スーツを着る職に就くことが全く想像できず、福祉の仕事に就くのが自然の流れだと考えていた」と話す。家でも職場でもない「第三の居場所」づくりは、ショウマさんが10年前に思い描いていたことだという。「働き始めて数年が経ち、障害のある人たちの人生を支援することにプレッシャーを感じるようになった。家や職場以外で話せる人もなく、本当の気持ちを打ち明けられず、休職した時期もあった。何の縛りも気兼ねもなく話せる場所があればと思ったのは、その時」と振り返る。民間の心理カウンセリングの資格も取得したが、企画の実施までには至らなかった。今回が「10年越しのチャレンジ」となる。
「学校に行きづらいお子さんも気軽に来てほしい」とショウマさんが話すと、もりさんが「ショウマも今でいう『不登校児』だったね」という思い出話も。「寝坊したから行くのが面倒くさくなった」「映画を見たいから」と、「毎学期、1カ月ほどは欠席していた」という。ショウマさんは「母親も一緒に映画を見に行くなど休むことを気にしてなかったので、今日言われるまで不登校児という自覚がなかった」と驚いた様子。「生きていたら結局どうにかなる」とも。
「昔の自分と同じように職場では話せない気持ちを抱える人や、気持ちを整理したい人、誰かと少しだけつながりたい人。子どもでも大人でもその日来て、話したいことを話して、次回は来なくても構わない。それぞれのペースでゆっくり過ごし、抱えた『荷物』を下ろして、心を軽くしていってもらえたら」と参加を呼びかける。
開催時間は13時~14時30分。参加費は500円(お茶付き)。7月11日・8月8日にも開催する。