毛糸や手芸用品を扱う編み物専門店「PALE ONE(ペールワン)」(さいたま市大宮区仲町3)がオープンして1カ月がたった。
売り場面積は約17坪。白を基調とした店内は、スケルトン物件をベースに社長の田岸佑理さんとスタッフが設計した。自社開発のオリジナル毛糸(45グラム=750円~)や韓国からのセレクト毛糸のほか、編み物関連アイテムを幅広くそろえる。棚の角度や配置にも工夫を凝らし、毛糸の色味や質感が伝わりやすい空間に仕上げた。
同店は2024年11月にオンライン販売を開始。翌12月の東京・渋谷でのポップアップストア出店を皮切りに全国へ展開を広げてきた。各地で商品を直接手にする客との接点が増える中で、実店舗を求める声に応え出店を検討。田岸さんは「都内も候補だったが、大宮に手芸店が少ないと感じたことや、以前住んでいたこともあり愛着があったのでこの地を選んだ」と話す。
店名の「PALE (ペール)」には淡くはかない雰囲気を、「ONE(ワン)」には「世界に一つだけ」や「初めて」の意味を込めた。田岸さんは「実店舗は、オンラインだけでは伝わりにくい質感や完成イメージを実感できる点が強み。単に毛糸を販売するのではなく、色味、編みやすさ、完成後のかわいさまでを含めた『体験設計』を重視し、既存の手芸店にはない独自性を出していきたい」と話す。
扱う毛糸は、柔らかく淡いトーンの色展開が特徴で、「国内ではまだ珍しい」という。初心者でも編みやすい種類が人気で、季節に応じた素材や色味の毛糸も幅広く取りそろえる。20代後半以上の女性を中心に、男性や近隣住民からも好意的に受け入れられているという。店頭ではスタッフが商品選びをサポートするほか、見本作品の展示や編み図の販売も行う。
今後は「編み会」「デザイン会」などのワークショップも開く予定。編み物を通じた社会貢献にも取り組む。田岸さんの家族の入院経験から、病院生活における本人や家族の負担、孤独を実感したことがきっかけだという。現在は、病気の子どもとその家族を支援する滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」へ作品を提供する活動を行っており、今後は医療分野や福祉分野との連携にも取り組みを広げていく。田岸さんは「編み物を趣味や販売にとどめず、人を癒やし、支える手段として広げていきたい」と意気込む。
営業時間は11時~19時30分。月曜定休 (祝日の場合は営業)。