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さいたまに喫茶と美容室の複合店 シニア楽々、移動せず完結のシャンプー台も

丸い屋根が特徴の店舗外観

丸い屋根が特徴の店舗外観

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 さいたま市北区の新大宮バイパス沿いに1月11日、「喫茶と美容室 茶の間」(さいたま市北区奈良町、TEL 048-788-3954)がオープンした。

小池社長と喫茶担当の澁谷秋乃さん

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 同市内でデイサービス「コンパスウォーク」を手掛ける「リハプライム」が運営する同店。

 木製家具を取り入れ温かい雰囲気を演出する店内は、杖や車いすでも広々と移動しやすいよう配慮。喫茶スペースは、片手でも中身がすくいやすいユニバーサルデザインの食器を使うなど、シニア世代が安心して過ごせるよう配慮している。店内には医療福祉専門スタッフが常駐し、介護相談などに対応する。

 小池修社長によると、同店の発案のきっかけは、母親が長年通っていた美容室の閉店。なじみの美容室が閉店し、「若い人向けの美容室には行けない」と白髪染めをあきらめる母親の姿を見て、シニア世代が通いやすい美容室を作ろうと決めたという。

 同店ではアンケートを基にシニア世代の要望を取り入れ、席から移動せずにカット・カラー・パーマが完結するシャンプー台を使うなど、足腰に問題を抱える人でも通いやすい店作りに注力したという。小池社長は「『美容室できれいになったから、次は買い物にも出掛けてみようか』と、当店をきっかけにシニアの社会参加が広がれば」と笑顔を見せる。

 親が美容室でカットしている間に家族が待っていられる場所として、喫茶スペースも併設する。同社でリハビリの専門職をしながらカフェの専門学校へ通っていたという澁谷秋乃さんは「シニアも、若い人も癒される場所を作りたい。地域・世代がつながるお茶の間のような店にしたい」と話す。

 澁谷さんは喫茶部門の担当者に自ら手を挙げ、こだわりの店内とメニューを作り上げた。喫茶だけの利用客も多く、食事メニューは月替わりの松花堂弁当が人気で、いろいろな種類の総菜を少量ずつ楽しむことができ、量も味付けもちょうどいいと好評を得ているという。店名にちなんだ「お茶味のマドレーヌ」など、埼玉県内で同店のコンセプトに共感する店舗から仕入れた菓子類も販売している。店内には子連れに配慮した座敷席も設ける。

 小池社長は「今後は利用者の送迎サービスを拡大するなど、ニーズに応じて同店を進化させたい。将来的には、駐車場付きでシニアが通いやすい店舗をデイサービス施設の近くに複数展開し、リハビリの目的となる外出機会を増やしたい」と意気込む。

 営業時間は、喫茶=8時~17時、美容室=8時30分~17時30分。2月11日は月1回の直売イベント「ちゃのまるしぇ」を行う。

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