創建1200年の節目を迎える大宮観音慈眼寺(さいたま市西区水判土)で4月11日、秘仏・千手観世音菩薩の御開帳(おかいちょう)が始まった。
「千手観世音御開帳」を知らせる山門前の掲示(4月11日~17日)
同寺は平安時代の826年に創建されたと伝わる古刹(こさつ)で、旧大宮市内で最古の歴史を持つ寺院。戦乱期の焼き打ちを経て再建され、平成初期から始まった「平成の大建立」で新築や改築が進められ、現在に至った。地域では「水波田観音」の名で親しまれてきた。本尊は、千の手で人々を救うとされる千手観世音菩薩(ぼさつ)。開山の祖・慈覚大師円仁が謹刻したと伝えられている。普段は公開していないが、御開帳期間中は観音堂で拝観できる。12年に1度行う御開帳は今回で100回目を迎える。
観音堂には朝から多くの家族連れや高齢者などが行列を作り、住職の読経が境内に響いた。続いて千手観世音菩薩の御開帳が始まると、金色の宮殿(くうでん)の扉が開いた。木像のご神体が姿を現すと、参拝者たちは手を合わせて本尊を拝んだ。
地元・水判土から訪れた70代女性は「とてもありがたいものを拝ませてもらった。結婚して水判土に住んで以来、慈眼寺はとても親しみのある場所。子どもたちも境内で遊んでいた。これからも身近で親しみのある場所であってほしい」と話していた。
境内の閻魔堂(えんまどう)では「奉納演芸まつり」も開かれ、音楽や演芸のプログラムを披露。観音堂右手や鐘撞堂前では今回初めて、「御開帳マルシェ」を開いた。フライドポテトや焼き芋、自家焙煎(ばいせん)コーヒーなどの飲食に加え、ミニチュアパン雑貨や磁器の器などを扱う店が並び、参拝の前後に立ち寄る参拝者の姿が目立った。
SNSなどを活用し、地域に開かれた寺づくりに取り組んでいる工藤安樂住職は「当寺は1200年の歴史の中で、さまざまな人たちが関わってきた。多くの人々と土地の歴史が積み重なった結晶として今がある。この場所が新時代の拠点になっていけたら」と話す。
拝観時間は10時~16時。今月17日まで。