伊奈町のコーヒー専門店「NOG COFFEE ROASTERS（ノグコーヒーロースターズ） 伊奈町」（伊奈町小室）がオープンして、6月1日で2カ月を迎える。

日本初導入のオートドリップマシン「Brewvie」　

　オーストラリアでのバリスタ経験もある野口航太さんが、焙煎（ばいせん）士の友人ら3人で2019年8月に起業した「NOG COFFEE ROASTERS」が経営する同店。東京・武蔵小山、品川と浦和に続き4店舗目となる。生豆の輸入やコーヒー関連機器の販売・メンテナンスも行う法人も運営し、全店舗共、自ら輸入・焙煎した豆を使ってコーヒーを提供する。

　同店は猪狩工務店に併設。事務所だった1階をリノベーションし、町の人が集いコミュニケ―ションを取れる場作りを目指す同工務店の試みに賛同し、昨年末から開店準備を進めた。店内とテラス席でおよそ40席の客席を設ける。テーブルや椅子、什器などは同工務店が手がけた。カウンター脇にはテントを張ったキッズペースを設けている。

　カウンター内には、同社が輸入するオートドリップマシン「Brewvie（ブリュービー）」3台を日本で初めて導入した。お湯を注ぐスピードや量など、コーヒー豆の種類ごとのレシピを細かく設定でき、ボタン一つで経験豊かなバリスタが一杯ずつハンドドリップで提供するコーヒーの味わいを再現できるという。野口さんは「ハンドドリップの場合、抽出を終えるまでバリスタが手を離せないためオペレーションが滞ることも。ファミリーなど1組当たりの客数も席数も多い当店でも、このマシンなら安定した味わいのコーヒーを数杯並行して手早く抽出できる。その間、バリスタが接客に専念できるというメリットもある」と話す。

　ドリンクメニューは、ホットコーヒー（450円～）、アイスコーヒー、ラテ（以上500円～）、レモネード（550円～）、キッズ用のキャラメルミルク（300円）など。コーヒードリンクは8種類のコーヒー豆から好みのものを選ぶことができる。ブラウニー（500円）やパニーニ（460円）など2～4種類の軽食メニューも提供する。野口さんは「当社の軸であるコーヒーに、より焦点を当てた店にするため、フードメニューの数を最小限に抑えた。コーヒー豆別の試飲も用意しているので、自分好みの味を見つけながらコーヒーをじっくり楽しんでほしい」と呼びかける。

　「私たちの使命である『毎日当たり前においしいコーヒーを飲めるような世の中』の実現に向け、この町に店が根付くのが当面の目標」と野口さん。「地元や周辺エリアに住むバリスタも多いので、町の話題などの会話も楽しんでもらえたら」と話す。

　営業時間は10時～17時。